生成AIを使うことが目的になってない?

私は普段IT系研究職として働いています。

私の主な仕事は、IT技術を選定し、社内事業部へその技術・運用方法を提供し、生産性を向上させることです。

最近、流行もあり、私が所属するチームでも生成AIの利用を相談されることが多くなりました。

話を聞いてみると、

「上のお偉いさんから、生成AIを使って何かしてほしいと言われているから、生成AIを利用して何かやってくれない?」

と言われました…

えっ?????

どういうこと?

筆者は戸惑いました。なぜならば、生成AIの使用目的が、上司を喜ばせることになっていたからです。そして、目的なしに生成AIすることがゴールになっており、呆れました。

本記事では、生成AIを使うことが目的になっていることについて問題提起をします。

生成AIを使うことが目的化している

生成AIのめっちゃ人気ありますよね。しかし、その一方で、

「生成AIをとりあえず使えばいい」「他社も使っているから、うちも何かしら導入しよう」と

とりあえず会社で生成AI適用実績を作るために、とりあえず生成AI使って何かやればよいと思っている経営陣が増えているように思います。

本来、新しい技術を導入する場合は、それを使わないと解決できない課題に取り組むべきで、とりあえず使おうでは現場は混乱します。

これは生成AIだけでなく、量子コンピュータやブロックチェーンなどでも同じ問題を抱えています。

量子コンピュータだと、今のコンピュータで解ける問題をわざわざ量子コンピュータで解いて、「量子コンピュータで課題解決しました!」とかやっている企業は反省してください

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どうやってやるかよりも、まず、何をしたいかを決めていく

やはり、人間、なんかすごい技術が出てくるとそれに飛びつきがちです。

やはり、どのように自社の業務やプロジェクト、現場で役立てるかを真剣に考えるべきです。

このような考え方は素晴らしい資料がネットにあるので、是非読んでみてください!

生成AIは、膨大な学習データのインプットにより「チャットの応答として一番しっくりするテキスト」を出してくれます。つまり出力は確率的です。この答えがプログラムによって決定的に出せるのであれば、こちらを採用すべきだと思っています。

現場の負担 - 精度検証

次に現場の負担についても言及させてください。

生成AI時に文句を言われるのは、精度です。

  • 生成AIモデル自体の精度
  • プロンプトの良し悪し

こういうのを検証しようものなら、現場の工数が増えて辛いです。また、やったことあるならわかると思いますが、プロンプトエンジニアリングってめちゃくちゃつまらないんですよね。

そもそも、機械学習ってとてつもない速さで進化し続けているので、技術がすぐに陳腐化してしまいます。なので、そんなに精度を頑張って検証しても、すぐに塗り替えられると思っています。だから使い捨てのプロンプトで十分です。

生成AIを導入しろと言われる部署には、当然、普段の業務にプラスして、導入業務が追加されます。なので、そんなに困ってないのに、無理やり生成AI導入しろと言われるととても困ります。

生成AI導入を決めたなら、導入を命令したあなたたちが責任を取ってください。外注してください!現場に精度の調査とか求めるのやめてください!

まとめ:目的をもって生成AIを活用しよう

生成AIは確かに強力なツールで、個人で使う場合にはめちゃくちゃ便利です。

しかし、組織で導入しようとすると、精度はどうなんだ?などめんどくさい業務が発生します。また、そもそもどんな課題を解きたいのかを見失いがちです。

ただ、だからと言って、生成AIを拒むのも良くないです。むしろ日ごろからどんどん触っておいた方がいいと思います。

何か社会課題を解決したい場合は、まず、現場を見ることが大切なのではないかなと思っています。

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